ロールス・ロイス カリナン ブラック・バッジの登場により、

「ブラック・バッジ・ファミリー」が完成

  • 新世代のスーパーラグジュアリー・コンシューマー嗜好を反映したブラック・バッジ・ファミリー
  • カリナンはブラック・バッジとして最もダークな、最も都会的なモデル
  • ロールス・ロイス専用の構造「アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー」に初めて
    ブラック・バッジを採用
  • 6.75リットルV12エンジンの最高出力と最大トルクを増強(600PS、900Nm)
  • ドライブトレインとシャーシの設計を見直すことで、運動性能を強化
  • キュレーテッド・コレクションに、際立つ「フォージ・イエロー」レザーと「テクニカル・
    カーボン」が登場
  • 「ブラック・バッジ」独自のビスポーク・アロイ・ホイールを導入
  • ブラック・バッジのシンボルである無限大記号「∞」を引き続き採用

 

「ブラック・バッジはロールス・ロイスのお客様の中でもきわめて個性的な方々のご要望にお応えするもので、リスクを冒し、常識を打ち破って、独自の成功を手に入れようとするお客様を想定しています。実際、2016年にブラック・バッジを発売するまでは、この反逆者たち、つまりアートのセンスがきわめて大胆であり、しかも反骨を貫く人々を満足させるものを作ろうとすると、社内の議論は大きく割れたものでした。しかし、ロールス・ロイスのデザイナーやエンジニア、熟練の職人たちがロールス・ロイスの黒い分身を作る仕事にいったん取り掛かると、それが世界で賞賛され、由緒正しいロールス・ロイス・ブランドの車としてふさわしいばかりか、スーパーラグジュアリー・マーケットに一石を投じる作品となったのです。そして、この精神を追求する中で今回、ブラック・バッジにロールス・ロイスがこれまでに与えた最も大胆かつ最もダークな表現が生まれました。それが、『ザ・キング・オブ・ザ・ナイト』、ブラック・バッジ・カリナンです。」

 

ロールス・ロイス・モーター・カーズCEO、トルステン・ミュラー・エトヴェシュ

はじめに

2016年3月に開催されたジュネーブ・モーターショーにおいて、ロールス・ロイス・モーター・カーズが発表したブラック・バッジ。それは、新世代のスーパーラグジュアリー・コンシューマーの好みを反映した常設のビスポーク・ファミリーです。この堂々とした、きわめてダイナミックなシリーズは、従来のラグジュアリーの型にはめられることを嫌うお客様にお応えしたもので、大胆な美を愛し、妥協を拒むライフスタイルを叶えることにより、ロールス・ロイスに新たなお客様を呼び込みました。

大評判となったこのロールス・ロイスの黒い分身は、数学で「無限大」を表す記号をシンボルとし、室内の随所に目立たぬ形であしらっています。この印は「レムニスケート(連珠)」と呼ばれるもので、〔1937年に〕サー・マルコム・キャンベルが水上速度記録を打ち立てたロールス・ロイス製エンジン搭載のハイドロプレーン、「ブルーバードK3」の船体に表示されていたものです。これは、この超高速ボートの保険等級が、エンジン出力に上限の無いもの、つまり無限大であるものに割り当てられるボートであることを示していました。ロールス・ロイス・モーター・カーズでは、パワーに対するその飽くなき追求の姿勢を明らかにすべく、これをブラック・バッジのシンボルに選んだのです。

ロールス・ロイス・ブラック・バッジは2016年、レイスとゴーストがデビューし、次いで2017年にはドーンが登場しました。そしてこのたび同ファミリーの最後を飾るブラック・バッジ・カリナンを加えることとなりました。ブラック・バッジの中でも最もダークな、最も都会的な性格を明確に打ち出したモデルです。

 

ブラックに生まれ変わったカリナン

カリナンに関しては2018年、従来の顧客層より年齢が若く、アドベンチャーを好まれるお客様からいただいたたくさんのご要望にお応えすべく導入したシルバー・バッジ仕様が世界的に高い評価を獲得し、すぐに世界最高峰のスーパーラグジュアリーSUVとなりました。最高純度のラグジュアリーに、本格的な実用性とオフロード走破性能をも兼備するカリナンは、「どこへでも快適に」ということを証明してみせました。

このSUVのロールス・ロイス、カリナンは、未開の地へもなんなくアクセスし、充実した時間を過ごしたいと考える新しい層のお客様を獲得する上で大きく貢献しましたが、この層の一部には、この車に夜の闇を常にまとわせることによってその居丈高な存在感を突き崩したいと考えるお客様がいらっしゃいます。世界で最も野生味あふれる領域を制覇したカリナンですが、今回のブラック・バッジは新しい都会のフロンティアを征服することを目指します。

ブラック・バッジ・カリナンのエクステリア:ザ・キング・オブ・ザ・ナイト

ペイントについては「レディメイド」の4万4,000色の中から選択、あるいはまったくお客様のお好みの色をビスポーク特注することも可能ですが、多くのお客様はブラック・バッジを体現するブラックを選ぶものと思われます。ウェストサセックス州グッドウッドのロールス・ロイス本社工場にて、ペイントとラッカーを何層にも丁寧に塗り重ねた上で手作業により10回研磨を行う工程は、ソリッドカラーの表面仕上げとしては最も手の込んだ処理となっています。ブラック・バッジ・カリナンのボディカラーの深みと明度は、コントラストをなすコーチラインに対して格好の「キャンバス」となり、この手描きのラインをくっきりと浮かび上がらせます。

フロントにはブラック・バッジ特有のデザインがあしらわれています。スピリット・オブ・エクスタシーには、ロールス・ロイスの長い歴史を通じてさまざまな形がありましたが、今回はハイグロス・ブラック・クロームで仕上げられています。また、今回初めてこの仕上げを台座プレートにまで使用し、最もダークななブラック・バッジに仕上げました。

この変更はブラック・バッジを表す他の部分にも適用されています。フロント、サイド、リアの「ダブルR」バッジは配色を反対にして文字をシルバー、地をブラックとしました。また、フロントグリルまわりやサイドフレーム・フィニッシャー、ブート・ハンドル、ブート・トリム、下部エアインレット・フィニッシャー、エキゾースト・パイプなどはダーク・クロームとしています。垂直なグリル・バーはブラックに見えますが、これまで同様ポリッシュ仕上げとなっており、これが周囲のブラックの面を映し出すことで、カリナンのダイナミックな性格を暗示するスリリングな動きを加えています。

これら全体の効果によってエクステリアの線や面が芸術的に簡素化・大型化され、カリナンの圧倒的なプロポーションや堂々たるたたずまいが強調されます。この効果を劇的に高めるのが、まったく新しい22インチ鍛造アロイ・ホイールです。ブラック・バッジ・カリナン専用品となっています。「ブラック・バッジ」ハウス・スタイルによりデザインされたギアのような形が、このモデルの余裕あるパワーを強調するとともに、無限に生み出されるレムニスケートを想起させます。

また、そのグロスブラック・ポリッシュ仕上げデザインのおかげで目を惹くのが、ロールス・ロイスが今回初めて採用したカラード・ブレーキ・キャリパーです。このハイグロスのレッド・ペイントは特別に開発されたもので、性能が強化されたブレーキ・システムが発生する高温に耐えるとともに、ロールス・ロイスにふさわしく完璧になめらかな仕上げを実現しています。

ブラック・バッジ・カリナンのインテリア:極上の快適空間、大胆なデザイン

ロールス・ロイスでは通常、乗る人を車のメカニカルな機能から遠ざけるべく多大な努力が傾注されます。しかし、ブラック・バッジにおいては、カラー・アンド・トリムの担当者によりエンジニアリングの実質部分が上品に強調されたことによって、極上の快適性と大胆なデザイン、先進素材、それに正確で丹念なクラフトマンシップがしっくりと融合した室内空間が生まれました。

この特質を完璧に具現したものが、ブラック・バッジ・カリナンの「テクニカル・カーボン」です。サー・ヘンリー・ロイスの創業時の基本理念である「存在しないときは生み出そう」の精神に則り、デザイナーとエンジニア、熟練の職人たちが力を合わせることで、新しいラグジュアリー素材が生まれました。優れた都市建築の例に学びつつ、ネイキッド・ウィーヴ・カーボン・ファイバー仕上げを開発。正確に繰り返される幾何学模様を表に出すことで、力強い立体効果を生み出しました。

このテクニカル・カーボンは1枚ごとにラッカー6層を塗布した後72時間硬化させてから、手作業で磨いてロールス・ロイスならではの鏡面仕上げとします。このプロセスの所要時間は21日間。車内にある23の部分それぞれを熟練の担当者1人が受け持って検査し、光の反射が完全に一様であることを1つ1つ確認してようやく完成と見なされます。

さらに、スピリット・オブ・エクスタシーやパンテオン・グリル、「ダブルR」のモノグラムといったロールス・ロイスの伝統的造形に加えて、スターライト・ヘッドライナーが採用されています。ブラック・バッジ・カリナンのキャビンは、このヘッドライナーの採用によって豪華なレザーシートにかすかな光があたることになり、室内の雰囲気が高められました。具体的には、光ファイバーライト1,344個を入れて手織りした上質なブラック・レザーを使用することで、夜空を忠実に再現するとともに、前席頭上を中心に8個のきらめく白い流れ星をランダムに流れさせることで、この車のオーナーカーとしての魅力をさりげなくアピールしています。

ブラック・バッジ・カリナンは、ロールス・ロイスのビスポーク基本思想にしたがい、無限に近い室内カラーパレットによるカスタマイズが可能となっています。ブラック・バッジのお客様はしばしば、室内スペースをコントラスト鮮やかな大胆な配色を見せるステージとして使いますが、ロールス・ロイスの「カラー・アンド・トリム」デザイン担当者はこれを考慮して、強烈な新しいレザーカラーの「フォージ・イエロー」をカリナン向けに考案し、ロールス・ロイスの見事なコレクションに加えました。なお、この新色も他のすべてのレザーカラーと同じく、ビューイング・スイート用にご指定いただいたり、お客様の厳密な仕様に沿う特注品のビスポーク・レクリエーション・モジュールのデザインに取り入れていただいたりすることができます。

シートには最後の仕上げとして、レムニスケートをもとにした「インフィニティ」モチーフの刺繍を可倒式リアアームレストに施しました。この車の内に秘められた怒涛のパワーをほのめかす優美な飾りとなっています。このシンプルでしかも力強いシンボルは、照明付きトレッドプレートにも採用されているほか、ブラッシュ仕上げの暗色スチール製時計のケースにも刻まれています。先端にレッドを配した時計の針やインストゥルメント・ディスプレイの指針もまた、この車の優れてダイナミックな走りを控え目に反映します。

ブラック・バッジ・カリナンのエンジニアリング:ラグジュアリーを陰で支えるアーキテクチャー

ブラック・バッジは単に見た目を変更しただけのものではありません。ブラック・バッジを生み出すに当たってロールス・ロイスが重視したのは、車の外観上の際立ったアイデンティティとぴったり調和するような、ダイナミックな性格を丹念に考えて作り上げることでした。実際、ロールス・ロイスのお客様が求める水準がきわめて高いことから、ブラック・バッジ・カリナンがお客様のニーズに合致していることを確認するための一連の製品テストは、3年以上にわたる厳しい作業となりました。

ブラック・バッジ・カリナンの大きな醍醐味をとなる「アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー」は、ファントムで初めて採用されたロールス・ロイス独自のオール・アルミ製アーキチャクチャーです。この基本構造は並外れたボディ剛性を実現するだけではありません。その可変性と拡張可能性によってカリナンは2018年の誕生から全輪駆動や四輪ステアリングにも対応するものとなりました。ブラック・バッジにおいては、これらのダイナミックなメカニズムや構造を総合的に活用し、かつ設計を見直すとともに、これまでロールス・ロイスの繁栄を導いてきた比類なき乗り心地を堅持しています。

アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリーは、駆動システムによって異なるサイズや重量の要件に適合するように設計されています。シフトレバーにある「Low」ボタンを押すと、ブラック・バッジ・カリナンが備える豊かなテクノロジーが起動します。このことをはっきりと示すのが、6.75リットル・ツインターボV12のエンジン・ノートを誇り高く増幅するまったく新しいエキゾースト・システム。深みと威厳のある「バッソ・プロフンド」(男声最低音部)がブラック・バッジ・カリナンの存在を主張します。

ツインターボV12本体は排気量がすでに十分に大きく、拡大の必要はありませんでしたが、最高出力はこのエンジンの優れた柔軟性を生かして29PSだけ増強され、600PSとなりました。1つのギアで無限に加減速するかのような感覚についてもさらに強化を図るべく、最大トルクも50Nm引き上げ、900Nmとしました。